hontoは本当に大丈夫かな(今までの売上まとめ)
- 2018.05.19
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honto運営のトゥ・ディファクト運営移管へ
7月1日運営会社が親会社の大日本印刷株式会社に変更
このサイトでもヤバいヤバいと言っていた売上が全然伸びていなかった電子書籍ストア「honto」本当にヤバかったようで、とうとう運営会社がなくなってしまうことになった。トゥ・ディファクトと言えば、大日本印刷(DNP)とNTTドコモ(docomo)の二つの会社の出資でできていた会社で、2つの会社の頭文字”D”から会社名はきていると予想される。2つのDのファクト、なんじゃそりゃという感じではあるが、docomoが抜けてしまい、2つ状態ではいられなくなり、DNP傘下に丸く収まったという感じなのだろうか。ちなみに、hontoでは電子書籍がうまくいかなかったものの、docomoはdマガジンが依然として盛況であるし、DeNAとやっているエブリスタも好調だ。だからhontoには早々に見切りをつけたということだと判断したい。(↑の写真は、廃業をイメージしたものを使った)
承継部門の17年3月期の売上高は56億3700万円
トゥ・ディファクトの過去の官報にある決算公告を見ると、
- 売上:62億(昨年度 2017年度)
- 売上:63億(さらにその前の年度 2016年度)
とある。イケイケの電子書店が右肩上がりの中、この数字は正直いただけない。伸びがなく、規模感もない。
記事の中にあるように、継承事業の売上が56億だったということは、トゥ・ディファクトのFY17の売上62億の中の主にhontoに関わる部分が56億だったということだろう。この数字からhontoの現状の実力を推し量ってみようと思う。
最近のhontoの月商は4〜5億程度
56億 ÷ 12 =4.6億/月
非常に少ない部類だ。hontoの場合、電子以外の売上も入っていると思われるので、電子書籍の売上もっと低い。(正確ではないが、7割くらいと聞いたことがある。2〜3億が電子書店としての正味の実力かもしれない)今後は決算公告も出なくなるだろうから、DNPのIR資料を追っていくしかないが、なんせ巨大企業なのでhontoのことになんか触れてくれないような気がする。調子がいいなら話は別だろうが。
淘汰の時代が始まった
いよいよ、大手系の電子書店も再編が始まる、そんな予感を覚える事件だった。もはや3億や4億、いや5億程度の売上では事業の存続が厳しいと判断されるようだ。もちろん、成長路線にあれば話は別だろうが、この成長市場において、毎年同じかそれ以下の売上しか出せていなかったhontoに未来はなかったのかもしれない。
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