各社引用しまくりのインプレス『電子書籍ビジネス調査報告書』
- 2018.07.29
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インプレス社発の業界レポート
インプレスの存在価値と言っても過言ではない。それは電子書籍業界の市場規模を算出して発表してくれることだ。レポート自体は結構なお値段のため私のような個人だと買えないが、会社なら経費でコーポレート部門などが買っているに違いない。(会社でも買ってないのに、会社の資料にインプレスの市場グラフ入れないようにね笑)
例えば、決算資料とかで使われている
今年の決算発表資料をみてみるとわかるが、大体電子書籍関連の会社はAppendixとして、市場動向を載せている。その際使われるのがインプレス『電子書籍ビジネス調査報告書』なのだ。
メディアドゥ(2019年2月期 第1四半期決算説明資料)
きちんと資料の体裁やトンマナ、コーポレートカラーに合わせて使っている。さすがは我らがメディアドゥだ。
ビーグリー(まんが王国)(通期決算説明会資料)
シンプルな引用という感じ。メディアドゥに比べて、あまりオシャレじゃない。最低限コーポレートカラーに合わせている印象だ。
パピレス(Renta!等)(平成30年3月期 決算説明会資料)
引用がシンプルだ。
イーブックイニシアティブジャパン(2018年度第1四半期)
コーポレートカラーに合わせてグレーと赤で統一。見やすい。完全に参考資料なのか、コメントも少なめで良い。
2018年版は7月30日(月)に発売
- 価格
- CD(PDF)版、ダウンロード版 68,000円(税別)
- CD(PDF)+冊子版 78,000円(税別)
会社の金で買ってもらおう。300ページほどあるらしい。ネットに出ている抜粋版にはない情報もさぞ多いはずだ。個人的には海賊版サイトと電子書籍業界の考察とか気になるが、そのあたりのレポートも載っているんだろうか。
来年の電子書籍関連各社のIR資料などには、きっとこの2018レポートをもとにした資料が掲載されるのであろう。だから、皆さんしっかり、購入するのだぞ?(社内の議論とか、社内向け資料だと、もっと露骨にコピペして使っている輩が多いのは、よく見る)他人の褌で商売するのが、書籍ビジネスや権利ビジネスなので、インプレスのレポートもしっかり対価を支払いましょう。
2017年版予測と2018年版実際の比較
さて、2017年版レポート時点での2017年度予測値と、2018年版レポート時点での2017年度実測値を比較してみたい。
ほぼ同じである。3%ほどのマイナスではあるが。ただ一点気になるのは、インプレスの予測通りに推移してしまった市場規模は、果たして成長路線にあると言えるのか、ということだ。つまり、予測を超える成長を見せてこそ、電子書籍業界の幸先は明るいのではないかと私は思うのだ。もっと予想を大きく外しても大丈夫だ、インプレスよ。
皆さんの電子書店が、市場の成長スピード並かそれ以上に売り上がっていくことを祈るばかりだ。我らがメディアドゥの背中を追いかけよう。
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