電子書籍をPCで読む・買うことの需要

電子書籍をPCで読む・買うことの需要

私はあまりスマホで買い物しない

習慣の問題だろうか。私は何につけパソコンで用を済ませることが多い。スマホも持っているが、もしパソコンが横にあれば調べ物やメールやチャットなんかはパソコンを通して行う。Amazonとか楽天での買い物も、電子書籍の購入もPC派だ。

私と同じような習慣の人も大勢いるのだろうか、電子書籍ストアで勢いのある二社がPC対応を済ませたというニュースが年末にあった。

まんが王国は年末年始に相当のメガプロモーションを打っていた。TVCMで見た人も多いのではないだろうか。(関ジャニ∞の横山裕が王様になっていたアレだ)

横山裕さんが『まんが王国』新CMに出演!

大勢の人が来ることを見越して、PC対応を済ませたという見方もできる。上場を果たし、いよいよ本腰を入れて、電子書籍業界のTOPを目指すのだろうか。めちゃコミックは、以前から大量のTVCMを投下しているので、ここに来てようやくPC対応かという気がするが、めちゃコミックの閲覧の仕様は、漫画のコマごとに表示され、視線が移るので、それの対応に苦慮していたのかもしれない。だから、やっとブラウザ対応を完了、PC環境からも購入できるようになったのかもしれない。(もともとガラケー向けのサービスだから移植には時間がかかるし、そもそも想定ユーザーとして、PC使いは含まれていなかったのかもしれない)

そもそも、パソコンで電子書籍の閲覧って需要あるのか

私個人としては、購入はPC派ではあるが、読むこと・見ることに関してはスマホ・専用端末(Kindle)派である。それでも上の二社の動きからして、PC閲覧派も一定数いるということだろう。そういうマーケティング結果でも存在しているに違いない。ところが、このPC潮流の流れに水を差すような、面白いニュースがある。上の2本と同じ時期だが、カドカワのBOOK☆WALKERに関するニュースだ。

これはつまり、BOOK☆WALKERにおいて、PC環境では電子書籍の閲覧に、専用アプリケーションを使うユーザーが少なかったということだろう。WEBブラウザで十分ということだ。必ずしも、PC閲覧派が下火ということを意味しているわけではないのだろうが、PC派に対して過度な開発は無用だと判断されたわけだ。また、こんなニュースも最近あった。

同ストアはスマホおよびタブレット専用で、PCからの利用は非対応とのことで、これまで「ポンパレeブックストア」をPCからのみ使っていた会員は、難民化するおそれがありそう

移行先の「スマートブックストア」なる、我らがメディアドゥ系電子書店ストアでは何とPCは非対応だという。

http://comiclife.jp/

確かに、PCで見るとかなりショボい。

総合書店にしか、PC対応は不要

BOOK☆WALKERとリクルートの事例から言って、電子書籍のPC閲覧・PC購入がある程度成功するには、いわゆる「総合書店」でなければならないのだろう。総合というのはあらゆる書籍・コミックを扱い、全ての性年代向けに展開されている書店をさす。BOOK☆WALKERはラノベがメインでそのターゲット層が多そうで、ポンパレeブックストアに関してはそもそも規模感が小さかったと推察でき、そういう意味で総合書店になり得ていなかった。こう考えると、まんが王国もめちゃコミックも、特定のユーザー層にしか受け入れられていないため、TVCM効果でどれだけ”一般化”されるか、がPC派を増やす鍵になるだろう。