老舗電子取次「モバイルブック・ジェーピー」の財務状況(FY15まで)
- 2017.10.20
- 電子書籍ストア・取次
- 売上, 電子書籍
目次
MBJ(モバイルブック・ジェーピー)
モバイルブック・ジェーピーの売上
- 官報の決算公告には貸借対照表しかない
- 流動資産の科目は年々増えている(要するに、売掛金が増えている?)
- 流動資産:11億→19億→26億
- 当期純損益:△6,300万→710万→7,860万
FY15決算サマリー
- 売上:不明
- 営業利益:不明
- 当期純利益:7,860万円
モバイルブック・ジェーピーの基礎情報
- 決算時期:毎年9月
- 本社所在地:〒101-0051 東京都千代田区神田神保町3-2-3 Daiwa神保町3丁目ビル6F
- もとはエムティーアイ系列(music.jpとかルナルナの会社)で、そこから分離
- 2005年設立だが、2000年代初期から電子書籍事業を開始
- 主要大株主は大日本印刷(63.4%の株式を取得)
取締役一覧(HPより)
大体が皆、出版社からの兼務出向だろう。有名人がいないのでパッとわからないが、変わった名前の人でググってみると、「折敷出 慎治」氏は光文社の役員のようだ。光文社くらいの中堅だと、もはや電子書籍で過去アーカイブ作を売らないと、売上を作れないような気もする。後はdマガジンなどのサブスクリプションで儲けるか。「泉 博史」さんはエムティーアイの副社長だ。多分同姓同名の別人ということは無いだろう。エムティーアイから独立したからといって資本関係が完全に切れているというわけではないらしい。
毎年12月か1月の決算公告
9月決算なので、大体毎年12月くらいに官報に決算公告が載る。最終損益が赤字のこともあり、儲かっていない印象だったが、おとどし、去年は黒字化していた。今年の12月が楽しみだ。ただ、上場企業ではないのと、貸借対照表しかみれないので、何とも言えず、売上・営業利益が見れないと詳細な分析は無理だろう。
主に、電子取次として、どこに卸しているのだろうか。大日本印刷系ということでhontoなのだろうか。だとしたら、あまり儲からないという印象に変わりはなない。(hontoが成長していないため)
個人的には、上の役員一覧を見て思ったのは、会社の規模や社員数の割に取締役が多いなということ。多分生え抜きや中途での役員への出世はほぼ無理なのだろう。あまり働く気がしない。全員が全員、常勤ではないのだろうが、大企業でもないのに、この役員の数はいくら何でも多い気がする。経営の効率化を図るためにも、もうちょっと役員会をスリム化する方がいいのではないだろうか。
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